同い年じゃなくても、一緒に遊べるのがいい
学校を卒業してから、年齢の違う人と「ただ一緒に遊ぶ」機会は、どのくらいあるだろう。職場では幅広い世代と会うけれど、そこには仕事や役職の関係がある。友達と集まると、なんだかんだで年齢の近い顔ぶれになりやすい。どちらも自然なことだけれど、その間にもうひとつ、違う集まりがあっても面白い。
バドミントンサークルは、そんな場所のひとつ。年齢も経験も違う人が、同じネットを挟んで遊ぶ。今回は、同世代だけではない場所で過ごす楽しさを考えてみたい。
年齢から、相手のことを決めなくていい
年上だから運動は控えめだろう。若いから、きっと体力があるだろう。初めて会う相手には、ついそんな予想をしてしまう。でも、実際の動きや得意なことは、年齢だけではわからない。長く競技を続けている人もいれば、学生時代以来ラケットを握っていない人もいるし、大人になってから始める人もいる。
だからコートでは、目の前の相手を見ることが大事になる。どのくらいの速さなら打ち返しやすそうか。前と後ろのどちらが動きやすそうか。年齢から想像するより、何球か打ち合ったほうがわかることも多い。
これは、相手の体力を試すという話ではない。決めつけずに、一緒に遊びやすい形を探すということ。こちらが思っていたより力強い球が返ってきても、ゆっくりしたラリーが心地よくても、そこから合わせていけばいい。年齢はプロフィールのひとつだけれど、遊び方のすべてを決めるものではないんだよね。
教える人と教わる人が、いつも同じとは限らない
年齢が違う集まりと聞くと、年上の人が教えて、年下の人が教わる場面を思い浮かべるかもしれない。でも、バドミントンの経験年数と年齢は別。自分より若い人が頼れる経験者かもしれないし、年上の人と並んで基礎から覚えることもある。
面白いのは、得意なことによって役割が変わるところ。打ち方に詳しい人、点数を覚えるのが得意な人、周りを見て声をかけられる人。一緒にゲームをするうえで助かることは、強い球を打てることだけではない。誰かひとりが、ずっと教える側でいる必要もない。
もちろん、わからないことを教えてもらうときの礼儀は大切。でも、年齢を気にして質問を遠慮しすぎたり、年上だから何でも知っていなければと思ったりしなくていい。知らないことは聞けるし、わかることがあれば伝えられる。その行き来があると、お互いに接しやすくなりそうだ。
アドバイスをするときも、いきなり説明を始めるより、相手が知りたいかどうかを確かめるところから。経験がある人にも、その日は気楽に遊びたい気分があるかもしれない。年齢だけでなく、その人の希望も大事にしたい。
共通の思い出がなくても、話のきっかけはつくれる
同世代同士なら、昔見ていたテレビや学校で流行ったものの話が通じやすい。そういう会話は楽しいけれど、世代が離れていると、同じようにはいかないこともある。とはいえ、共通の思い出がないからといって、一緒に過ごしにくいとは限らない。
バドミントンなら、今やっていることが共通の話題になる。シャトルの飛び方、コートの広さ、次のゲームの組み合わせ。昔の流行を知らなくても、その場で見ているものについてなら言葉を交わせる。話題を探して予習しておく必要はないし、無理に相手の世代へ寄せる必要もない。
逆に、少し話してみたら、年齢が離れていても好きな食べ物や休日の過ごし方が似ているかもしれない。そうした共通点は、見つけようと急がなくてもいい。まず一緒にコートに入り、必要な声をかける。そこから相手を少しずつ知るくらいの距離感でも十分だ。
世代の違いを、毎回話題にしなくていいのも気楽なところ。「若い人は」「自分たちの世代は」と大きくまとめず、その人自身の話を聞く。年齢差を楽しむというより、年齢差ばかりを意識しなくてよくなるのが、こういう集まりのよさなのかもしれない。
同じ年齢の仲間がいなくても、大丈夫
参加する前には、自分と同じくらいの年齢の人がいるか気になることもあると思う。話が合うかな、浮かないかな、と考えるのは自然なこと。ただ、居心地を左右するのは、年齢の近さだけではない。急かされないことや、困ったときに聞けることも、安心して遊ぶための大切な条件になる。
このサークルは、女性や初心者が多く、年齢もレベルもさまざま。和気あいあいとした雰囲気なので、まずは一緒にバドミントンを楽しむ相手として入ってきてもらえたらうれしい。自分と似た人を探すだけでなく、普段なら接点の少ない人と同じ時間を過ごす、という選び方もありだ。
ラケットは借りられるので、持ち物は室内靴だけで大丈夫。当日参加も歓迎している。「この年齢から入ってもいいのかな」と迷ったら、年齢に合う場所かどうかより、今の自分が遊んでみたいかを基準にしてみてほしい。いつもの同世代の輪とは少し違うコートで、ラケットを持って待っています。